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“choir”voice.11「つづりある」

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◆コメント
チプルソさんをはじめて目撃したのは、
2012年(だったかしら)ULTIMATE MC BATTLE大阪予選。
そう、64人もエントリーしてるなかで、まさかの、
チプルソvsR-指定という1回戦が生れてしまったあの日。
衝撃的すぎた。
ちなみにぼくも出ていて、くじ運にめぐまれ勝ち上がり、
ベスト8を賭けHIDAさんに敗けた苦い思い出……は措いておいて。
もちろんそれ以前から音源や映像は目から血が出るくらいチェックしてたけど、
実際に彼を目の当たりにして、へんな言い方だけれど、
「ああ、実在したはるんや」と妙に納得した。
そして、面識もないのにその3年後、
旧VOXhallでの「ポエトリー・ナイトフライト」にゲストとしてお呼びする。
さらにはまたその数年後、nanoにてこれはガチガチの対バン。
オリンピックに近い頻度でご一緒しつづけていますが、
チプさんの本質はバトルMCでもラッパーでもなく”詩人”だとぼくはおもいます。
たまたまアートフォームとしてラップであるだけで、
その綴ることばの行間や余白、崩し方や引き算がものすごく豊潤な宇宙を描く。
かつて「ヒキコウモリ」を自称されてたけど、
ロートレアモンじゃん、とおもわず(こころのなかで)ツッコんだのを憶えてる。

狐火さんとのご縁は、
大阪の狂った(誉め言葉)地下アイドル「くぴぽ」が組んでくれたイベントから。
地下アイドルイベントにラッパーと詩人ってどんなけカオスやねん!とおもいつつ、
たいそうたのしく、終演後、気づいたらねびさんとテキーラ飲んでた。
そもそも「~才のリアル」シリーズのみならず、音源だけでもぶっ飛べたのに、
生のねびさんのステージは想像の斜め上を軽々飛んでって、
なのに地に足がつきすぎて「このひと脚折るんちゃうかな」とおもった(※実際そのときではないけど折ったらしいです)。
彼はちょびっと年上だけどほぼほぼ同世代なので、
語られてる情景や感情をついつい追体験してしまう。
それが誰にとってのリアルかは別として、
余りある地上のよろこびや絶望がヴィヴィッドに、
刺青のようにこころにきざまれてゆく。
その後も現場、オンラインでライブを拝見したり、
つながりは細くともずっとぼくのなかに狐火という言語表現者がいた。
それは熾火みたくゆっくりと、でも確実に日々をあたためてくれる。

サブカル、アンダーグラウンド的な文脈で語られることもすくなくないけど、
個人的には、ねびさんほど普遍的な人間のありようを、姿を、
描き出す、掬い上げることに長けたひとはなかなかいない。
余談ですが「~才のリアル」って、
直木三十五じゃん、とおもわず(こころのなかで)ツッコんだのは内緒だよ。

小島基成。
おそらくチプルソさんや狐火さんのファンのほぼ誰もが知らない名前。
大阪の詩人で、ぼく(=詩人chori)の血のつながってない、
血よりも濃い水でつながってる弟です。
身内びいきでここへ呼んだわけじゃないってこと、
当日、ご覧いただければ一発でご理解いただけるとおもいます。

ZAREX。
HIPHOPマナーをとことん知っていて、尊重しているけれど、板の上ではいろんな防波堤がいい意味で決壊しがちなエモい言語表現者。
将棋でいうと行方尚史九段のような、えらいてらいのある無頼とブライトネス。
彼のラップやポエトリー・リーディングへの愛はややめんどくさいふしはあるにせよガチだとおもいます。それでいて深間にははまらない、絶妙な距離感。でもアウトボクサーではない。
一辺倒でもてっぺんとれるタイプの人間だと、とても信頼しています。

長文になりましたが、どうぞ、おたのしみに!!

出 演


狐火
チプルソ
小島基成・ZAREX(W.Opening Act)

詳 細

開場18:30 開演19:00
charge ¥2,900(+1drink)

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